新型CL250がやってきた!
ホンダ久しぶりのスクランブラー、レブルベースとは聞いていましたが、思っていたよりずっと恰好いいビジュアルで登場しましたね。
今回のCLシリーズもシルエットよく、たたずまいもスタイリッシュ。
スクランブラーの特徴をうまく融合させていて若者だけでなく色々な年齢層の方からも人気が出そうです。
現代のスクランブラーをホンダが作るとこんな風になるんですね。
ところで、今回のCL250はどのくらい「スクランブラーしている」のか、興味はありませんか?
SNS等で新型CLは車重が重い、オフロードに向いていない等といった論調のコメントが散見されます。果たして新型CLシリーズは本当にスクランブラーなのか、どのくらい「スクランブラーしている」のか検証してみたいと思います。
古典的スクランブラーの特徴
そもそもスクランブラーってどんなバイクなんでしょうか?
語源や歴史などからひも解くのもいいですが長くなるので割愛します。
事実として最近のスクランブラーブーム以前は、スクランブラーが欲しければ自分で組み上げる以外の方法がない時代が長く続いていました。
上のページにあるように古典的スクランブラーは日本はもちろんとして、主に海外で継続的にカスタムスクランブラーが作られ続けていました。そのためスクランブラーはこういういものだ!というカスタムの手法は海外サイトで簡単に見つけることができます。
それらは次のような特徴です。
・カフェレーサーより小さくスリムなタンク
・小さくフォークに寄ったヘッドライト
・最小限のメーター
・短いシート
・リアツインショック
・基本的にアップマフラー。ただし必須ではない。
・合法な範囲で不要な物をすべて取り除いたミニマルな構成
・トップエンドのパワーよりもトルクを優先した空冷単気筒もしくは2気筒エンジン
・視覚的にロードバイク起源を失っていないこと。
上の10個の古典的スクランブラーとしての要件、はたして新型CL250はいくつクリアしているのか?
さっそく検証してみましょう。
スクランブラー10の要件を検証
10もありますからサクサクいってみましょう!
検証1.無駄をそぎ落した軽量な車体
CL250は170kg台と言われています。排気量の割りに少し重く感じます。
CL250もベースとなったレブルも十分シンプルな構成でムダがあるとは思いません。いまバイクを新しく作ればこのくらい重くなってしまうものなのかもしれませんし。カスタムスクランブラーにも重いものもはたくさんあります。
ですが同じホンダのCB250Rはネオスポーツカフェを名乗る車両重量144kgの現行スポーツバイクです。カスタム前提のスクランブラーベース車両として相応しいバイクが同じメーカー内でしかも現行にある以上、判定は厳しいものになってしまいます。
検証2.カフェレーサーより小さくスリムなタンク
写真を見る限り、ホンダのスポーツバイクらしからぬ形状で十分スリムに見えます。
その上12リットル前後の容量があります。
古典的カスタムスクランブラーは6前後になることも多々あるわけですが、その容量は実用性に欠けます。12リットルというのは、外観を損なわず十分な容量を確保した点について高く評価すべきです。
検証3.小さくフォークに寄ったヘッドライト
いい位置にいい大きさでありますよね!
個人的にはもっと小さい方が好みですが市販車がそんなに尖っていても仕方ありません。文句なしの適切判定です!
検証4.最小限のメーター
市販車にはいろいろ要件があるでしょうし、市販車として最小限のメーターといえます。
検証5.短いシート
カスタムスクランブラーの場合、タンデムできないくらいのシートを積むこともあります。それを市販車であるCLに求めるわけにはいきません。
スクランブラーをイメージさせるタックロール風で短く見えるデザインの工夫は評価されるべきです。
検証6.リアツインショック
しっかりリアツインショックです。
レブルより長くなったとはいえ、ロード寄りの短いストロークです。
しかし社外リアサスへの変更とスイングアーム側のブラケット位置変更など、オフロード走行のためのカスタムの余地もあって楽しめそうです。
検証7.基本的にアップマフラー。ただし必須ではない。
好きなものに交換できるパーツですが、ちゃんとスクランブラーらしさを感じさせるものが最初からついています。
触媒の関係もあって厳しいかもしれませんが、エキパイもシリンダー横を通して、マフラーごとスリムなものに交換するとぐっと恰好よくなりそうですが、ノーマルのシルバーのヒートガードで黒い消音器本体をスリムに見せる工夫も評価ポイントです。
検証8.合法な範囲で不要な物をすべて取り除いたミニマルな構成
これはあくまで古典的カスタムスクランブラーの手法です。
外観的にシンプルな印象のCL250にそれ以上の合法非合法のギリギリを攻めるようなことを求めるのは酷というもの。問答の余地なく適切と判定します。
ここにロマンを求めたい場合は自己責任ですよね。
検証9.トップエンドのパワーよりもトルクを優先した空冷単気筒もしくは2気筒エンジン
水冷ですが不適格とするには現状厳しいと判断しました。
古典的スクランブラーのエンジンに空冷が選ばれるというのは軽量であることが求められていたから。現代においては空冷限定というのは条件が厳しい気がします。
確かに空冷2気筒も存在しますが、そのような車種には大柄なオイルクーラーがついていたり、キャバレロのような水冷も存在します。
水冷だからダメ!といった判定は現代において難しいのではないかと考え、少々甘いかもしれませんが適格と判定します。
検証10.視覚的にロードバイク起源を失っていないこと。
文句なしの適格です。
スクランブラーというのは、オンロードバイク、オフロードバイクといった住み分けがまだ曖昧な時代、幅広のハンドルや多めのストロークと大き目のホイールなどが与えられてジャンル分化により生まれた最初のオフロードバイクです。
モトクロスやトレールやとは違い、ロードバイクの面影を残した佇まいもスクランブラーの大切な特徴です。
結果
多少甘いところもありましたが、10項目の検証ポイントを独自に判断してみました。
手を加えることもなく十分スクランブラーとしての要件を満たしており、これからカスタムしていく素材としても楽しみなバイクです。
カスタムビルダーの手で作られる古典的スクランブラーは非常に軽い反面外乱に弱い傾向があったり、積載性は皆無、快適装備もほとんどついていません。そういうカスタムなのですから当然です。
そんな中、実用性をしっかり維持してスクランブラーとしてのカッコよさも兼ね備えているCL250は実にホンダらしい、綺麗にまとまった実用性も兼ね備えたファクトリービルドのスクランブラーだと思います。
写真はホンダが2023モーターサイクルショーに出展するCL250カスタムです。
精悍さが増してとてもカッコイイですね。
エンジン下のキャタライザーを残す必要があるのでエキパイの取り回しはどうしてもエンジン下を通ってしまいます。ひょっとしたらどこかのカスタムビルダー様が輪切りパイプの溶接エキパイをシリンダー横に這わせ、シート下あたりにキャタライザーを付けて大型アルミヒートガードで隠すといったカスタムを作るかもしれませんね。手間暇お金がすごそうですが、そもそもスクランブラーはカスタムに手間暇をかけて造るもの。楽しみのひとつです。
「ここまでするのか!?」といったカスタムがみられるのがとても楽しみです。
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