防寒対策 完全マニュアル

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防寒マニュアル
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寒がり屋さんライダーに贈る 防寒対策完全マニュアル

気温-10度、風速20m/sくらいで行動する様な登山者がする防寒対策の基本は、

1.アウターによる防風
2.中間着(ミドラー・インナーウェアと呼ばれる)による保温
3.アンダーウェア(機能シャツ・下着類)によるすみやかな汗の発散

この3つの機能ウェアを、環境に適した防寒具でレイヤード(重ね着)することです。
なんて、したり顔で書いてみましたが、ここに来られた方はおそらくすでに色んなサイトで勉強していて、
そんなこと分かっているよ!耳タコ(死語)だ!
という方が多いと思います。
けれど、色々な防寒グッズや高価なウインターウェアを色々と試してみて、それでもまだ防寒が十分だとは思えない。だからこうして防寒対策を探していて、ここに来られたのではないでしょうか?
ライダーの場合、高速道路を時速100km/h程度で走行しているとき、体に受ける走行風は風速約28m/sに相当します。

- ライダーのおかれている環境 -
真冬の高速道路、気温0度、風速28m/sの風を直接体に受けている。
バイク上なので体はあまり動かさず、ライダーの姿勢はほぼ一定。巻き込む風はあらゆる方向から強く体に吹きつけてくるのを、ライダーはじっと耐えます。

- 登山家のおかれている環境 -
山中、気温-10度、風速20m/sの風が吹いている中(実際に体に受ける風速が20m/sを超えて行動することは滑落の可能性も高く稀です)、荷物を背負って山肌を移動しています。

おなじ防寒を考えるにしても、この二つの間にはあまりに環境が違いすぎます。
それは8m/sの風速の差のことではありません。風速1m/sにつき体感温度は約1度下がります。
この計算に基づけば、体感温度はライダーの場合-28度、登山家は-30度と冬登山の方がより過酷な気がします。しかしそれはたったの2度の差でしかありません。
登山家とライダーの間にはもっと根本的な違いがあるのです。それは筋肉を使っているかいないか。人体の中で最も熱を造り出しているのは筋肉です。筋肉は消費するエネルギーの2割を仕事に使い、残りの8割を発熱させている「発熱器官」なのです。
風の強い極寒の中、防寒着という家の中で、筋肉というストーブを焚いている登山家と、ストーブを消しているライダー。
こう言い換えれば分かりやすいと思います。このふたつの違いは歴然です。

ここではバイク乗りの特徴をしっかりとおさえた防寒対策や、寒さに対して人間の体がどんな反応をするのか、どんな特徴があるのか、いろんな角度から解説させていただきます。
みなさんの寒さ対策の参考にしていただければ幸いです!
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