アドベンチャーバイク?それともアドベンチャーモタード?|BMW G650GSローダウン仕様インプレ

BMW G650GS バイク

G650GS(ローダウン仕様)に乗り始めて3か月くらい。乗った回数は少ないですがいろいろなシチュエーションを試してみて、乗り方も自分なりにほぼ固まってきました。
このバイクについて最後のインプレです。

スポンサーリンク

林道インプレッション

タイヤはミシュランのANAKEE3、空気圧を2.2 – 2.5付近(標準)の状態でも割といけます。

走破性の高いトレールと異なる点はふたつ。
『重さ』『粘り』

重いといっても地図に乗ってる林道なら多少の急勾配も問題ありません。
キャストホイールや車体底が接触しない限り軽いガレ場も大丈夫。
ただし、車重なりの速度で走る場合に限りという制限は付きます。
250ccフルサイズトレールの様な林道走行はできません。
勾配ありガレ場ありの林道では車重が気になります・・・ちょっと重い。
支線探索、獣道でバイクを降りて、向きを変えてとやっていると気が滅入ります。
軽いバイクなら跨ったままなんとでもなりますが。200kg近くあるとそれもできませんし。

それに万一のことを考えるとリスクが大きい。
単独不可くらいに思っておいた方がいいかも。

低回転域で粘りが薄いのはビッグシングルとはいえ高回転型のショートストロークなのが原因?
でも郊外のワインディングや高速の巡行は楽ですし、林道もアイドリング付近を使うような使い方はせず、すこし回して乗れば気になりません。
ワインディングインプレッション

ローダウン仕様はよりモタード色が濃く、リーンアウト気味を意識することで軽快な走行が楽しめます。
もちろん上げ気味のペースでヒザを出したリーンイン的な乗り方でも楽しく走れます。

路面が安定しないワインディングでは安心感があり好印象。
ですがサスセッティングの幅もそれほど広くないので、自分に合ったセッティングを探り、タイムやらヒザやらを削るような走り方を楽しむバイクではありません。
G650GSにはエキサイティングといった言葉とは真逆の安定感があります。
ムキになって飛ばさずワインディングは流すペースで楽しむのが正解です。
652ccのDOHCシングルエンジンは高回転まで気持ちよく回るのでわりと爽快感もあります。

仮にG650GSをワインディング特化さるとしたら、フロント17インチ化、リム幅変更、スプリングやサスのリセッティング。このあたりに手を付けて結果「48 bhpの重たいモタード」が完成するだけのような気がします。これはあまり魅力的ではありません。

林道を走る前提で履くトレールタイヤとロード志向のタイヤで印象はがらっと変わってくるので、ANAKEE Wild、ANAKEE3、ツアランスNEXTといったオンオフ用途に応じた様々なタイヤをとっかえひっかえ試してみるのも楽しみ方のひとつですね。

スポンサーリンク

高速インプレッション

F650GSシングルやG650GSオーナーの方のブログを拝見すると、快適な高速巡航は100~120 km/hあたりだとよく目にします。
ですがもっと高い回転数で不快なのかというと、別にそんなことはありませんでした。
G650GSは単気筒。ツインや3気筒以上のバイクと比べたら高回転域は苦手なはずですが、これまで乗ってきた大排気量マルチの車両と比べてもむしろ乗り手に優しいと感じます。

かりに5速レッドゾーン手前を長時間キープするような走り方をしたとします。
風に煽られてもあまり気になりません。ギャップや風によるふらつきも気にならないレベルです。
500km走っても手がしびれる程の振動は感じません。高回転域ではトライアンフの3気筒車の方が振動が大きいと思います。
しいて気になることを挙げれば、リアのイニシャルをかなり弱めるとやや外乱に弱く、ライン変更しにくくなったこと。標準車高の方が乗り心地はいいんだろうなぁ。

多少振動はあっても、ひどいことにはならないので、100 km/hからレッドゾーンまでどの回転数もわりと快適です。
たった48 bhp、後軸40 bhpそこそこのエンジン、性能ギリギリの高回転常用は疲れるのではないかと思っていましたが、それは良い意味で裏切られました。
加速性能は48 bhpなりだけれど、160 km/h前後をキープして淡々と走り続け、そして疲れない性能というのは、とても興味深かったです。もちろん想像ですけど。

スポンサーリンク

G650GSは『アドベンチャーモタード』

なんかちょっと飽きてきたので、某誌風に。

「G650GSローダウン仕様、乗り味をひとことで言い表すならツーリングモタードが近い。
スポーツネイキッドのような乗り方もいいが、モタード気分でリーンアウト気味に走らせるもまた面白い。G650GSは水を得た魚のように軽快にワインディングを駆け抜ける。
約200kgの車重ゆえ想像するモタードの乗り味とはまったくの別物だが、逆に重めの車重からくる高い安定性、積載性はモタードにはない特徴となる。
直線の高速を流しても楽しく、ダートはもちろん林道にもチャレンジでき、山あいのワインディングでは軽快なフットワークでライディングを楽しめる。
どのようなライディングシーンにおいてもライダーに喜びを与えてくれるこの守備範囲の広さという点においてG650GSのようなバイクはそうない。
このG650GSのユニークなキャラクターをカテゴライズするならばアドベンチャーモタードやツーリングモタードがふさわしいのかもしれない。」

こんな感じ?
ちょっとホメすぎ?

タイトルとURLをコピーしました