バイクの基本カテゴリ 趣味枠と実用枠
バイクには2つの基本的なカテゴリがあります。
それは趣味枠と実用(車)枠です。
ホンダのビジネスモデルとしてのCub、通勤・通学用途のスクーター、ファームバイク等々は実用車枠です。
それ以外の車種はおおむね趣味枠となります。
実用車でないほとんどバイクは、走行環境がオンロード、オフロード、どこを走ろうが、用途がツーリング、レストア何であろうが、趣味枠なわけです。
そんな大勢を占める趣味枠のバイクたちは、さらに用途別カテゴリに分類されていきます。
スーパースポーツ、ツアラー、オフロードバイク等々、誰もがあたりまえの様に使う用途分類です。
実はこれら用途分類の他にもうひとつ並行して存在する独立した区分があります。
それがロマン枠。
さっき昼ごはんを食べながら勝手に作りました。
独立カテゴリ『ロマン枠』
ロマン枠という言葉自体はわりといろいろな場面で使われます。週刊誌とかで。
おおむね、汎用性に難がありつつも、高い潜在力や強い印象を与える特長を持ったものを表します。
たとえばホンダのNR750。
楕円ピストンに1気筒あたりのバルブ数が8本という強い個性を持っていますが、別に最速を目指した車両でもなく、日常の足やツアラーにするにはランニングコストに難のある、誰もが認めるロマン枠のバイクです。
X11あたりもある意味ロマン枠の車両です。
ネイキッドでありながら当時最強に近いハイパワーマシン、ブラックバードのエンジンを与えられたスポーツネイキッドとして作られたわけですが、リンク機構を廃した足回り、250kgを超える車重といった特性はスポーツバイクというよりツアラー寄りで、ツアラー寄りなのにカウルがないものだから長時間の高速走行は乗り手に負担が大きく、重いわりに乗りやすいけどいまひとつチグハグ感がある。
そんなX11もまた、用途や実用性の観点から選ばれることのない、立派なロマン枠のバイクでした。
ほかにもカワサキのH2をはじめ、ワルキューレ・ルーン、MT-01、B-KING、ヨシムラ謹製のカスタムバイク群、ドゥカティの末尾に『R』のつく車両などなど、実用性や用途を考えると一瞬、購入したものかと躊躇してしまう強烈な個性を持った車両はたくさんあります。
実用性や用途なんてしみったれたことを考えていると絶対に買えないバイク、それが『ロマン枠』のバイクです。
大阪モーターサイクルショーで見つけたロマン枠
最近はちゃんと実用性も考えられたバイクばかりで、大阪モーターサイクルショーを見ても、ロマン枠バイクの展示は少なめの印象です。
ドゥカティが量産車で作るV4マシンはある意味ロマン枠という気もしますが、まだちょっと弱いです。
最近のドゥカティは末尾に『R』のつく車両以外、普通に乗れるものも多いですから。
リッターSSも最近は普通に乗れてツーリングも気軽にできます。やっぱり弱め。
そんな中、これぞロマン枠というバイクを発見しました。
ウラルジャパンのサイドカー付き2WDモデル!
戦時中のBMW-R71のコピーバイクを源流とする世界で最もたくさん動いているサイドカーです。
このバイクを一般ライダーはどうやってたのしめばいいのでしょうか。
ツーリングに出かけたらいいのでしょうか?
サイドカーに荷物はたっぷり積めそうですが、少なくともコンビニやスーパーまでの足代わりは使いたくありません。
PVの様に荒れ地をガリガリ進めばいいのでしょうか?
どちらにしろG650GSの方が楽しい気もします。
プロペラシャフトとかユニバーサルジョイント的な部分のメンテナンスを考えるとメンテサイクルやランニングコストも気になります。
そんなネガティブな妄想をしがちですが、ウラルの持つ独特の世界観に魅力を感じないかと問われると、確かにちょっと気にはなる車両です。
軍用バイク好きや好事家にはたまらないものがありそうですよね。
日本では絶対に必要なさそうな防弾性能を備えるほか、ボクサーツイン、非力、船付き、パートタイム2WD、200万オーバー、ロシア製・・・さまざまなロマン枠的キーワードにウラルは彩られています。
このバイク、大多数の人間には選ばれることはありません。
けど欲しがる人間は絶対にいる。
そんな骨太ロマン枠バイクがウラルなのだと思います。
ところで、しまともは実走するウラルを見たことがありません。
今週末は東京モーターサイクルショーがあります。
稀代のロマン枠バイクを眺めるまたとないチャンス!
気になる方はお見逃しなく。
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