今回はオイル粘度選びについて書いてみようと思います。
オイル交換がいろいろ大変だったG650GS、オイルレベルがようやく落ち着いてきたので深夜の試走にでかけます。
ちなみにG650GSの指定オイルは2012年以降15W-50、対応規格も高め。それまでは10/15W-40が指定だった様子。
今回使ったのはエステル配合の合成油10W-40。値段はほどほどの良いオイルです。
銘柄は内緒。その方がいろいろ想像した不確かな内容まで書いたところで、誰からも怒られませんし。
お分けしていただいている方には聞いていませんが、VHVI+エステル化学合成油ではなかろーかと勝手に想像しています。
マニュアル指定のオイルに比べると粘度は柔らかめですね。
柔らかめに振るということは、レスポンスが鋭くなり同じアクセル開度ならパワーが出やすくなる方向に振れます。代わりに油膜保持力は低下しますね。
さてどんなフィーリングになるのやら。
実際に乗って体感できたのは
1.アクセル低開度でやたら力が出てます。
2.回転数の下から上までスムーズで速いです。
3.ややエンブレが弱くなりました。
4.ややエンジンノイズが低下
フィーリングの違いとしてはこんなかんじ。
部分合成油からエステル入りへの変更でこのあたりは織り込み済みです。
ちなみに3速2,000 rpm、5速2,500 rpmから使い物になるようになりました。
以前はもうちょっと回して乗っていましたが、この調子なら多分燃費も向上しそう。
アクセルレスポンスも上がりました。
スムーズに加速する感覚もシングルとは思えないレベル。
峠メインで遊ぶならアリですが、正直感想はちょっと微妙です。
下から使える反面、実際に低回転を使ったとします。
ちょっと油断して回転数をアイドリング以下にしてしまうと途端にギクシャクします。
以前はアイドリング以下の回転数に入るとエンストする場面もありました。
ですがそもそも、もう少し回転数をあげていたので、こんなふうにギクシャクするといったシチュエーション自体ありませんでした。
ここまで下が使えるようになる必要はない気がします。
飛ばすわけでもないですし、油圧の弱い低回転を頻繁に使うのもなんかエンジンに申し訳ないですからね。
次は10W-50でいいかなぁ。
オイルの粘度選び、みなさんはどんな基準でやっていますか?
しまともは鋭いかダルいか。アクセルレスポンスをどうしたいのかって基準で選んでいます。
アクセル鋭い系を追い求めるのは前車で止めにしました。
耐久性もちょっと気になりますよね。ちょっとした調べ方があります。
特に高性能オイルの場合、劣化前と後ではフィーリングが著しく変化します。
だから2回連続で同じオイルを入れます。
3,000 km走行後にオイル交換前後のフィーリングが大幅に変わっていたらその銘柄の耐久性は3,000 km以下。逆に交換前後でフィーリングが変わっていなければ耐久性は3,000 km以上。おおむねこんな風に判断できます。
このあたりの話はMCMの方で近々記事を書いてみようかな。
それはおいといて、G650GSに関してはもうちょっとアクセルは鈍くてもいいかな、なんて思います。
逆に峠をスポーティに走らせる、速いバイク追いかけ回す用途ならかなりオススメです。
ところで、11年と12年の間にあった指定粘度の変化って何が原因だったんでしょうね?
友人のF650GSシングル、10W-40のこのオイルで日本の夏を何度も超えて7万キロ走破してますし、別段耐久性に問題があるような気もしないのですが。
2010年以降、使っているパーツ類に目立った変更はないようです。
海外サイトを見てもG650GS以降、クラッチ滑りといったオイルに起因するトラブルもあまり聞きません。F650GSの頃に何度か設計変更があったようです。
『理由はわからんけど、英国カストロールがブレンドしたBMW向けオイルがなんとかかんとか』
とか
『2012年以降のG650GSに10W-40は指定外だから保証きかないぞ』
みたいな、どうでもいい話ばかり。
どんな理由だろうと、結局はアクセルレスポンスで入れるオイルは選んじゃうんですけどね。