使用頻度の最も高いラバーグリースのプレミアム版
素人整備もあれこれと手を付けだすと、消費量が意外と多いのがラバーグリース。
リチウムやウレア系の万能グリスよりもよく使います。
実際に長期間使ってみると、部品の表面を長く保護していると実感することも多いです。
このグリースの特徴
ゾイルはご存知ですか?金属表面の改質効果を謳った有名ケミカルです。
なんでも金属表面を改質し、長く表面保護するとの触れ込みです。
また、高温や酸化に強くスラッジを出しにくいことをうたっています。
金属表面の改質については正直マユツバなところもあると思いつつ、しかし長年販売されているものだからまったくのデタラメ商品ではないだろうと購入してみました。
オススメの使い方
このグリースにもゾイルの成分が使われており、表面改質効果があると言われています。
私が実際に使って、よかったと思った使い方をいくつか紹介します。
ブレーキキャリパーのピストン表面
実際に効果を実感できたのは、キャリパーのピストン表面です。
ブレーキパット交換時にこのグリースをピストン側面に実際に塗布して拭き上げたのち、次の交換時期に近づいたときに気づいたことですが、表面が妙になまめかしく虹色に光を反射していました。
長く林道で酷使されていた割にピストンの動きもスムーズでダストによる汚れもほとんど見られませんでした。
もともと高温に強く、スラッジを出しにくいという触れ込みが気になって、半信半疑での購入でしたが、予想もしていなかった効果には驚きました。
フロントフォークのインナーチューブ
これまたネットで紹介された方法をマネしてみました。
愛車は走行1.4万キロの中古車でしたが、当初よりフォークのオイルシールとダストシールの間に液体(雨水とフォークオイルが混じった感じ)が見られていました。
そのうちシールを交換しようとしばらくの間、オイルシールとダストシールの間、インナーチューブ表面にこのグリースを塗っていたところ、もともと少量だったにじみは消え、その後1万キロ以上、フォークオイルのニジミは発生しませんでした。
もちろん、フォークオイル漏れの原因はシールの損傷の可能性が高いです。
シールの損傷をグリースが直したなんて考えてもいません。
けれど、シール・インナーチューブ間の抵抗が増えていて、シールに損傷がない状態であっても何かの拍子にフォークオイルが出てくることも考えられるわけです。
※注釈 フロントフォークのオイルシールが正常に機能していれば、ほんの少しずつ、大気側から空気をフォーク内部に導くことになります。これがフォークオイルが大気側に漏れ出ない秘密、原理です。オイルシールの原理については後日また解説いたします。
ホコリを呼ばないよう、最小限の塗布を行うことで、摺動抵抗が減り、状況が改善することはありえるかもしれません。
ブレーキ回りからフォーク、オイルシールにいたるまで、幅広く安心して使えるラバーグリースでした。
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