潤滑油・グリース・油汚れを落とす効率的な方法

アセトン、トルエン、アルコールetc。

これらは有機溶剤と呼ばれています。

油を落としてくれる成分です。

界面活性剤に無機塩類を配合した水溶性アルカリ脱脂洗浄剤も油やドロ汚れをよく落としてくれます。

・・・難しいですね。

専門用語なんてチンプンカンプンです。

こんな専門用語を並べるよりも、どんな場所にどんなケミカルを使えば油がおちるのか。

理屈抜きで、事例とつかうべきケミカルのみを紹介します。

ただし!

これらはあくまで私の経験に基づいて書いていることにすぎません。

ここに書いていることを実践して、何かしら想定できない悪影響が起こってしまうかもしれません。

一切の責任は負えませんので、真似される場合は自己責任にてお願いします。

また紹介したケミカル類はかならず目立たない場所にて、影響がないことを確認してください。

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金属部品の脱脂

金属のみで構成されている部品は安いパーツクリーナーで十分。

ややこしいことを考える必要はありません。

洗うものが多いときは灯油なども使いますが、処理が大変なので、整備マニア以外にはオススメしません。

大物や大量のパーツを洗浄・脱脂するなら安くて手軽な水溶性アルカリ脱脂洗浄剤がオススメです。

樹脂部品の脱脂

基本的にシリコンオフを使います。

これから塗装する場所、またステッカーを貼る場所の脱脂が目的なら手軽なシリコンオフ一択です。

油で汚れてしまったバイクの外装など、洗浄目的だとしたら他にも選択肢はあります。

エンジンクリーナーです。

これは界面活性剤と無機塩類を配合したアルカリ性の脱脂洗浄剤です。

樹脂やシール(ニトリルゴム)への攻撃性も低く汎用性も高いです。

市販されているエンジンクリーナーは届出の必要がない程度に攻撃性が低いものです。

バイク用として売られていて有名なのは『うなぢる』や『ダートスコート』だと思います。

ドロや油汚れをよく落とすのでエンジン回りや足回りの洗車でも大活躍します。

エンジンクリーナーについては、あまり一般に出回っていない業務用のものも多く、いくつかは実際に試してその効果を確認していますが・・・入手性に難があります。

購入ルートさえ確立すれば安くて良いものなのですが。

業務用なので購入が10~20リットル単位というのも個人としては手が出しづらい部分です。

先ほど紹介したサンエス K-1やメタルクリーンαなどのアルカリ脱脂洗浄剤も使えます。

ただし必要以上に油分を除去するので、洗車には事後の金属のサビ止め、ラバーパーツへのシリコンスプレーやラバープロテクタントによる保護膜形成、チェーンのOリング保護の給脂が必要と、いろいろ注意が必要です。あと十分なすすぎも。それさえ気を付ければ、アルカリ脱脂洗浄剤は安価で用途も広く便利なケミカルです。レンジフードや換気扇など、ご家庭でも大活躍です。

完璧に余談ですが、こういうケミカル探しも楽しいものですよ。

各種ベアリングの古いグリース除去

パーツクリーナー、チェーンクリーナー、CRC 5-56を用います。

CRC 5-56は潤滑剤ですが、大量の有機溶剤を含んでいるので古いグリースを洗い流すことが可能です。

ゴムパーツが周囲にある場合、ゴムへの攻撃性が比較的少ないチェーンクリーナーも使えます。

古いグリース除去後はしっかり溶剤を乾燥させてから、あたらしいグリースを封入してください。

チェーンの古いルブの洗浄

シールチェーンなら、シールチェーンに対応したチェーンクリーナーです。

ほかの選択肢はあまり考える必要がありません。

アルカリ脱脂洗浄剤や灯油も使えます。

ただし、長く漬けおくと変色やOリングの変質の可能性がなくもないです。

それに素人メンテで消費量もそれほど多くないのに灯油を自宅にキープするのも微妙です。

使用後の処理も、薬品で固めたり、ウエスに吸わせて破棄するなど、いろいろと面倒です。

やっぱり普通にスプレー缶タイプのチェーンクリーナーがおすすめです。

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不適切なクリーナーは部品の寿命を短くする

今回紹介したクリーナー、溶剤が金属部品を犯すことはほとんどありません。

例外としてアルカリ脱脂洗浄剤、エンジンクリーナーの一部にメッキやアルミに攻撃性があるものがありますが、用法さえ守ればほとんどの場合、害はありません。

事後にサビ予防の給脂、ラバーパーツへのコート、潤滑が必要な場所への給脂。

洗浄後に必要な個所に必要な処置をすることで部品の寿命が短くなることを防ぎましょう。

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