バイク整備を自分で行うなら最低限、3~4種類の潤滑剤が必要
※この中にエンジンオイル等は含みません。
潤滑剤は安い物もあれば非常に高価なものもあります。
しかし、安いグリースを使ったからといって明らかな不具合が起きたなんて話はあまり聞きません。
素人整備に関わるトラブルの多くは、人為的なミスです。組付け・復元のとき、使う油脂を間違える、トルク管理、工具の使い方などです。
ですから、最初に用意するのは別に高いものである必要はまったくありません。
最初に安い物をつかい、気になったら別のものを使えばいいと思います。
結局のところ、種類さえ間違えなければ何を使おうが潤滑剤が原因となるトラブルはほとんど起こらないからです。
エーゼットさんから販売されている潤滑剤が入手性・経済性に優れているので最初の購入はこちらの製品をオススメします。
万能グリース(金属同士の潤滑)
ちょう度2番のものを選べば間違いありません。
素人整備もこなれてくれば、場所によって使い分けがはじまります。
足回りは耐水性の高いもの、エンジンに近いところは耐熱性の高いもの、高速回転するベアリング内部にはそれ専用を謳ったものを、といった具合です。
けれど実際のところ、そんなにムキになって使い分けしなくても安いグリースで十分。部品の長寿命化は達成できてしまいます。
ラバーグリース(金属対合成ゴム、エラストマーの潤滑)
便宜上ラバーグリースとしていますが、用途的にはシリコングリースでもOK。
最初はオイルシールのリップくらいと思っていながらも、ブレーキレバー付近やフロントフォーク周りに金属と合成ゴム部品の接触部分をみつけて、どんどん消費量が増えていきます
使い方としては接触して摩擦のある場所だけに使用します。
防水目的で隙間にグリスを詰めることも稀にですがあります。
間違った使い方としては、ゴム表面の油分追加や保湿。この目的には「ラバープロテクタント」という専用のケミカルがあるのでそちらを使用しましょう。
チェーン用の潤滑剤(チェーン駆動の場合)
各社様々なタイプの潤滑剤が販売されています。
オイルタイプもあればグリースタイプのものも。
一部のオイルタイプはワイヤーオイルとしても使用できるので、種類をまとめられて便利。
反面、オイルタイプなので注油サイクルが短いという欠点もあります。
ワイヤーグリース(ワイヤーがある場合)
スロットルワイヤー、クラッチワイヤー、ブレーキワイヤー、メーターワイヤー。
使う相手はこの4つくらいです。
どれもない場合は不要です。
各ワイヤー、グリースが枯れてカラカラの状態と、注油直後ではおそろしくフィーリングが変わります。
常に潤滑されている状態を維持するようにしましょう。
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